『ベトナム思い出』

モーゼのおばちゃん。

  ベトナムは車と同じくらいバイクがいて

 とにかく、日本人が想像をしている交通量の

 はるか倍をいっていると思ってください。

 

 とにかく、どこに行っても

 バイクと車をかき分けて

 (‘モーゼの十戒‘のようだ)

 前に進まねばならないのです。

 

 最初は、そのタイミングがわからずに

 

 なんど、足を出しては引っ込めて・・・

 

 なかなか横断できない状態になりました。

 

 あるとき、

 いかにも観光の日本人だと

 見て知ったおばちゃんが

 私の方をみて

 私と目があった瞬間に

 顎でくいっと(ついてきなっ!)合図してくれ

 自分の後ろをついてこい、とジェスチャーしてくれました。

 

 そのあとは

 

 もう、そのおばちゃんが

 モーゼに見えてしかたないくらいの

 車とバイクの割れ方、止まり方。

 

 おー、こうして

 

 人は掻き分け進むのかっ!

 

 …と、感心しながら

 道を渡り切ったところ

 

 おばちゃんは

 

 私の「thank you!」という感謝に

 ニカッと満面の笑みで応え

 軽く手を挙げて去っていきました。

 

 こういう優しく強いおばちゃんが

 ベトナムにはよく見受けられました。

 

 そのおかげで

 

 私も午後を過ぎるころには

 

 モーゼもどきのように

 手をあげ、バイクをとめて

 焦らずに道を渡るようになったとさ。

 

 おしまい~♪

おじちゃんホイホイ。

 街中を闊歩していたときです。

 

 …といっても

 道に迷っていながら

 迷ってますオーラを出すと

 しつこいおじちゃんに

 付け込まれるので

 堂々と歩いていました。

 

 が、やはり、バレバレなのでしょう。

 

 あんまり同じバイクタクシーのおじちゃんが

 「こにちはー。おはよー。どこいきますー。

  のっけるー。やすいよー。おねちゃーん。」

 などと、それはそれは続けざまに

 話しかけてくるので

 

 最初はやんわりと

 

 笑顔で「大丈夫なのよ」って英語で答えていたものの

 

 あまりのしつこさに

 

 だんだん腹立たしくなり

 

 『もういいって!!!!! しゃーしい!!!』

 …と

 バリバリの日本語で本気で返事をしたら

 

 そのおじちゃんは

 

 去っていきました。

 

 お、これ、いいですねー。

 

 ‘嫌な時は、本気で日本語で返事をする‘

 これ、通用します。

 おじちゃん撃退法です。

 

 

 

 

国境を超える。

 ベトナムのおばちゃんたちは

 

 ある意味「大阪のおばちゃん」並みに凄いです。

 

 ここは、大阪か?と疑いたくなるくらいに

 バイタリティー溢れる感じがします。

 

 最後の日、街を歩いていたら

 昼間から、歩道でおばちゃんたちは

 談義を交わしているのがごく普通なのですが

 

 私が

 

 さっさ目的地に向けて歩いていたところ

 

 「ヘイ!ユー!」などと声をかけてきたおばちゃま。

 (といっても、30代だと思うけど)

 

 手だけあげて挨拶して

 通り過ぎようとしたら

 

 がしっと腕をワシ掴み。

 

 「ちょっと、ちょっと。

  おねーちゃん!!

 

  その帽子といい、洋服といい

  イカしてるわ!!!!」

 

 というような意味合いの

 

 (あっていると思う。)

 

 言葉を、これまた、たたきかけるように

 言ってこられ

 

 親指を突き上げてサイン!(ぐ~っ!ですよ。あのっ!)

 

 を私に向けてしてくれました。

 

 評価された、って訳です。

 

 ありがと、ありがと。

 どうもどうも。

 

 と返事して

 

 行こうとしたら

 

 「そんなに急いでビジネスかい?

  ほら、リュックにその荷物に

  買いつけかい?」

 

 と、聞いてこられ

 

 

 面倒だったので

 

 「そうそう、ビジネスなのよ。」

 …と答えたのは言うまでもありません。

 

 ベトナムで、採点基準合格したみたいです。

 お洒落は国境を越えたんですね。

 

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